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一乗寺、修学院

2014年07月31日

稲穂

 

 

店舗は五条烏丸にかまえているけれど、自宅は別にあって、市内北東部の一乗寺という所に住んでいる。この辺りは、私の郷里である東京の中央線沿線の街並みに似ているところがあって、どこかアングラな雰囲気を持った街だ。

 

特に一乗寺、修学院を気に入っているところは、程よい田舎だということだ。生活する為に必要なお店は全て揃っているけれど、一本白川通りを東に入ると、けっこう広い稲田が広がったりする。近所に稲田のある場所で暮らすのは、とても気持ちの良いものだ。稲田ほど四季を感じさせるものはない。

 

冬に枯れていた田んぼには、春から初夏にかけて、徐々に雑草が生い茂り始める。ちょっと暑くなり始めたなと思ったら、知らぬ間にその雑草も引き抜かれ、6月のとある朝、不意に田んぼに水が張られたことを知る。

 

まだ頼りない稲が風に揺れていて、水の中に雲が写りこんでいる。夕方になると、蛙の大合唱である。

 

7月、8月と、稲は見る見るうちに大きくなって、田んぼの横を通り過ぎるたびに、稲穂独特の香りが鼻先を掠め始める。夏の盛りを過ぎて、稲穂の上をトンボが舞い始めたら収穫の秋も近い…。

 

別に買うものはないけれど、仕事帰りに恵文社に行こうかな。