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インド② デリーの街角

2015年12月04日

インドの首都、デリーに長居する旅人は、そう多くない。

 

インド門。フマーユン廊。ラールキラー。。見所が少ない訳ではない。

 

しかし近郊にはタージマハルで有名なアーグラーがあり、その先にはガンジス川ほとりの街バラナシがあり、とにかく国土が広く見所の多いインドの中では、ニューデリーをさっさと出て行ってしまう旅人が多いのだ。

 

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それよりもなによりも、デリーには油断のならないインド人が多いことが原因だろう。

 

インドの玄関口であるデリーには、多くの【インド初心者】が降り立つ。

 

今日も鴨がネギをしょって来たぞと。明らかな悪意をもって近づいてくる人間のなんと多い事か。すりや置き引き。恐喝まがいのぼったくり。監禁して高額なツアーを強要。あげくの果てには睡眠薬強盗などなど。。

 

インドを嫌いになる要素がてんこ盛りなのだ。

 

ならばと純粋な子供達とたわむれてみても、お金お金と詰め寄られて暗い気持ちになる。写真の少女の眼光の鋭さには、一瞬たじろぐものがあった。

 

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それでもこの街に私が長く滞在したのは、人々から生きて行く活力、と言うか執念のようなものを感じたからだ。

 

今日食べる物のために必死になる。その感覚は少なくとも私の人生にはないものだった。

 

当時の私は、デリーの街中を歩き回りながら、いったい何を考えていたのだろう?

 

右手でカレーを食べて、インド人しかいないチャイ屋に毎日通って、客引きと喧嘩をして、時々お腹を下しながら、私が見ていた物はほんとうの風景だったのか、己の心象風景だったのか。

 

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デリーでは、迷わずに生きる人々を観察し続けた。

 

私は両親の与えてくれた豊かさの上で、迷っていたからだ。

 

 

 

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自分の為、家族の為、飢えぬようにひたすら必死に生きる事。

 

今になってみると、デリーで見つけた答えが一番しっくりくる。